ゼレンスキー大統領が、国会でオンラインの演説を行いましたね。
私は、演説そのものは見ていないのですが、ゼレンスキー大統領の演説そのものは、いろいろと勉強になると、個人的に思っています。
というのも、ゼレンスキー大統領は、これまでアメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ、イタリアなどの議会で、演説をしてきましたが、その演説は似たような内容ではなく、演説する国によって、演説内容を変えています。
具体的には、今回の日本での演説であれば、「津波」や「サリン」といったキーワードを入れることで、日本人に引っかかる言葉を演説に入れています。
そうすることで、演説に対して意識を向けるようにしています。
また、イギリスでのスピーチでは、シェークスピアの「To be, or not to be, that is the question(生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ)」というフレーズを引用してますし、ドイツでの演説では、「Wall(壁)」という言葉を繰り返し使っています。また、カナダでは、「エドモントン」「トロント」といったカナダの地名を入れています。そうした地域ごとに刺さる言葉を入れることで、当事者意識を持たせるスピーチをしているのが、ゼレンスキー大統領の演説の特徴といえますね。
その上で、最後に、具体的な要望(今回の日本の演説でいうなら、国連などの国際機関の改革が必要、といった内容)を入れて、具体的な行動を促しています。
私は、以前、「人を動かす」というデール・カーネギーの本を買い、それを今も時々開いて読んでいます。
なので、今回のゼレンスキー大統領の演説も、人を動かすためには、どういう言葉を人に伝えればいいのか。その一つの例だと思って、見ています。